私は高校生の時、数学は得意でしたが他の教科は総じて不得意でした。理系志望だったので社会科が出来ないのはともかく、英語や国語は偏差値50程度、理科も苦手で特に物理は全く理解できず、高校の定期テストで一桁台の点数を取ったこともありました。しかしそんな物理でしたが、浪人して予備校で出会ったとある講師のおかげであっという間に得意になり、その結果、東京大学に合格することができ、さらに博士課程まで進み物理系の博士号を取得するに至りました。自分自身、高校生の時には物理の才能は無いと諦めていましたが、教え方が悪ければ才能が埋もることや逆に教え方が良ければ大きく学力が伸びるという経験をこの時にしました。
よく、東大生は親の年収が高く、経済格差が学力格差になり、それが次の経済格差になると言われています。確かに私の家庭は年収が高く、さらに教育には糸目をつけずに投資してくれる環境でした。おかげで東京大学に合格し、それなりの人生をこれまで歩んでくることが出来ましたが、それでも教育に関する資金繰りで苦労していたようです。親が金を掛けてくれず、また良い講師に出会わずに苦手科目がそのままだったらと思うと背筋が凍る思いです。
私は家庭環境や人との巡り合わせの幸運に恵まれて、ここまで生きてくることが出来ました。しかし、世の中には経済的に教育にお金を掛けられない、またちょっとしたつまずきで勉強が嫌になってしまい、自分の秘められた素質が埋もれてしまったまま人生の選択の幅を狭めてしまっている子が多いのではないかと思います。これはその子の人生だけでなく社会全体の損失であり、このような損失が現代社会では大変多いと感じております。
あかつき指導会を開校してもうすぐ5年となります。当塾は開校当初からeラーニングシステムを導入して指導していますが、この5年間だけでも様々なICT教材がリリースされています。今年度は大学入試制度改革初年度でもあり、教材や受験制度、社会の様相は日々刻刻と変化しております。私自身が受験生の頃の常識は必ずしも通用しないので、自分自身も情報収集や学習を重ねて、お子様にとってより良い指導が出来るように努めてまいります。こと